ぬいぐるみと一緒に寝るのはダメなの?大人にも子どもにどんな影響があるのか解説します

お気に入りのぬいぐるみがあると、寝るときも側においてずっと一緒に居たくなりますよね。

特に子どもがぬいぐるみと一緒に眠る姿はとても可愛らしいので、その様子を微笑ましく眺めているご両親も多いかと思います。

しかし「ぬいぐるみと一緒に寝るのはあまり良くない」という考えも、世間では言われています。なぜぬいぐるみと一緒に寝ると良くないのか?

この記事ではぬいぐるみと一緒に寝るとダメと言われる理由を具体的に説明しつつ、「ぬいぐるみと一緒に寝る事で得られる良い影響」も併せて紹介いたします。

ぬいぐるみと一緒に寝るのはダメなの?

一緒に眠る時の注意点さえ押さえていれば、実はメリットも大きいため、必ずしもぬいぐるみと寝ることはダメではありません。上手にぬいぐるみを活用して、日々の生活や子育てに役立てていきましょう。

ストレスを軽減する効果もある

ぬいぐるみと一緒に寝るメリットとして、「ストレスを減らす効果」が期待できます。ふわふわなぬいぐるみを触ったり抱きしめたりすると「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されます。オキシトシンが分泌されることによって、ストレスが和らぐのです。

また、寝る前にぬいぐるみに悩みを話してみるのも効果的です。だれにも言えずに抱え込んでいる気持ちを言葉にして吐き出すことで、少しスッキリするのではないでしょうか。

悲しい気分の夜でも、大好きなぬいぐるみを側におくことでぐっすり眠れて、また明日から頑張る元気が出てくるかもしれませんね。

眠れなくなる可能性がある

ぬいぐるみの睡眠促進効果は科学的にも注目をされていますが、効果的であるがゆえに、ぬいぐるみが無いと眠れなくなってしまう可能性もあります。

ぬいぐるみは、抱き枕と同じ仕組みで「安心したい・リラックスしたい」という心理的なサポートと、いつも同じ姿勢で抱きかかえられることで「安定した寝姿勢」をサポートしている場合があります。

人によっては、出張や旅行など自宅以外でぬいぐるみがない環境だと、寝るまでに時間がかかってしまう方もいるかもしれません。

ぬいぐるみに執着することもある

小さい子どもは安心感を求めて、親の側から離れなかったりおしゃぶりを続けたりします。ぬいぐるみに対しても同様で、一緒にいることで安心感を感じるようになった子は、愛着が次第に執着へと変わってしまい、肌身離さずぬいぐるみを持っていないと不安になってしまうケースがあります。

幼稚園に行くときやトイレに行くときまで、ぬいぐるみが無いと落ち着かなくなってしまったら、日常の生活に支障が出てしまいますよね。

ここで親が子どもを責めてしまうと余計に不安を感じてしまう可能性があります。出来るだけお子さんの気持ちに寄り添って不安を解消してあげられれば、次第にぬいぐるみへの執着も和らいでいくでしょう。

ぬいぐるみは子どもにどんな影響を与えるの?

ぬいぐるみは、実は子どもにとって大きな影響を与えます。一緒に遊んでいる姿が可愛らしいから・子どもが欲しいと言ったから、というような理由で持たせてあげているご両親も多いかと思います。しかし、それ以上にぬいぐるみは子どもの成長に様々な影響を与えるため、次の項目で具体的に紹介をします。

社会性や自立心を育む

小さい子どもの場合、気持ちが不安定なときはどうしてもご両親に甘えてしまいがちですよね。しかし、ぬいぐるみに愛着を感じていれば、親だけでなくぬいぐるみからも安心感を感じられるため、いわゆる親離れの時期が早くなる傾向があります。

例えば下の兄弟姉妹が生まれたタイミングで、ぬいぐるみを求めることがあります。新しい環境でも情緒を安定させるために、親だけでなくぬいぐるみに愛着を移すことで自立心を養っているんですね。

また、ぬいぐるみとごっこ遊びをする中で、自発的に言葉を発したり親との会話を再現したりすることで言語発達にも役立ちます。ごっこ遊びは相手の気持ちを想像して思いやりを育てる良い機会になるため、ぬいぐるみを通して社会性を自ら身に着けていくことができます。

安心感が得られる、落ち着く

先ほどの話にも挙がりましたが、ぬいぐるみと一緒に過ごすことで大きな安心感を得ることができます。愛情や安心感が不足していると、子どもの成長の妨げになってしまうため、お気に入りのぬいぐるみがあることは子どもに良い影響を与えます。

また、睡眠も子どもの成長に欠かせない要素となります。寝かしつけのときにご両親がぬいぐるみの力を借りる場面も多いのではないでしょうか。子どもはご両親と同じ安心感をぬいぐるみからも感じるため、一緒に寝ることが良い睡眠をとることに繋がります。

風水効果、運気が良くなる

ぬいぐるみは、風水的な観点からも影響を及ぼすと考えられています。寝室にぬいぐるみを置くと、子どもが蓄えるべき良い気やエネルギーを吸収してしまうという意見もありますが、ホコリを避ける・水気を避ける・日光に当てるといった点に気をつけておけば問題はありません。

ぬいぐるみを清潔に保ち、悪い気を吸わないようにしておけば、基本的に持ち主を守ってくれるものです。外国では赤ちゃんが生まれた時にくまのぬいぐるみを贈る習慣もあるため、ポジティブな存在として運気をあげてくれるはずです。

ぬいぐるみと一緒に寝るときに気をつけておきたいケース

子どもはぬいぐるみと一緒に寝ることで安心感を得られますし、成長にとても良い影響があることはご紹介した通りです。ベッドに多くのぬいぐるみを並べて眠るという子もいます。ぬいぐるみと寝ることは、決してダメなことではありません。

ただし、0~1歳の子どもの場合は、ぬいぐるみの扱いに注意してあげることが必要です。

窒息の危険性がある

0~1歳の乳児は、ぬいぐるみをすぐ隣に置いた状態で寝ると、窒息してしまう可能性が出てきます。特に生まれて半年未満の赤ちゃんは自由に寝返りをうつことが難しいため、ふとした動きがきっかけで顔がぬいぐるみに埋もれてしまうと、口や鼻が覆われて呼吸ができなくなる危険性があります。

赤ちゃんが寝ている間の事故は残念ながら少なくありません。ぬいぐるみの他にも、柔らかい枕やブランケット、ひも状の輪っかがついたおもちゃでも窒息に繋がってしまった例が報告されています。

お気に入りのぬいぐるみで悲しい事故が起こらないように充分に注意しましょう。

ベッドから転落する

ベビーベッドを使用しているご家庭だと、赤ちゃんがベッドから転落してしまう危険性もあります。

赤ちゃんがつかまり立ちを始めて自由に歩けるようになってくると、自力でベッドをよじ登って身を乗り出してしまうことがしばしば起こります。その際にベッドの中にぬいぐるみがあると、それを踏み台にして柵に登りベッドの外に転落してしまう事故に繋がります。

このような事故も多くの事例が報告されているため、寝かしつけなど必要なとき以外は、ぬいぐるみに限らず、出来るだけベビーベッドの中に物を置かないようにしましょう。

アレルギーや喘息の原因になることも

ぬいぐるみは綿と布で作られており、汚れやすいことから多くのダニが発生しやすいと言われています。ダニは人間の垢やフケ、食べかす、ほこり等を好むため、子どもがたくさん触って汚れやすいぬいぐるみの中に棲みついてしまいます。

ダニの死骸やフンはアレルギーの原因となります。ひどいときは、過度なアレルギー反応や喘息を起こすなど、子どもの命に関わることもあります。このような事態を避けるために、ぬいぐるみは清潔に保ち、ダニ対策をこまめに行いましょう。

ぬいぐるみと一緒に寝るための注意点

ぬいぐるみの恩恵を受けながら、子どもへの危険性をなくすことは可能です。

事故の例をみて不安になってしまうご両親も多いかもしれませんが、きちんと注意すべきポイントと対応策を押さえておけば、ぬいぐるみを一緒に寝ることを止めさせる必要はありません。

子どものためにどんな工夫をすれば良いか、次の項目で具体的に紹介します。

小さい子どもは寝たらぬいぐるみを離す

ぬいぐるみは小さい子どもが寝つくまで安心感や落ち着きを与えてくれる有難い存在ですが、子どもが寝てしまえばその役目も終わりです。

寝ている最中は、ぬいぐるみに顔が覆われて窒息する危険や子どもの寝るスペースを狭めてしまうことに繋がるため、むしろベビーベッドの中から取り出してあげましょう。

ぬいぐるみに限らず、顔が覆われて呼吸ができなくなる恐れがあるものは、出来るだけ子どもの顔の近くに置かないように心がけましょう。ぬいぐるみがあることで少なからずベッドのスペースを奪ってしまいます。

寝ている間にしっかり体を休められるように空間をあけてあげられると良いでしょう。

万が一、子どもが夜中に起きて、ぬいぐるみを見つけられず泣いたりパニックになったりしたときのために、すぐに渡せるところにぬいぐるみを置いておくと安心かもしれませんね。

素材にも気を配る

素材は柔らかい質感のオーガニックコットンなど繊細な赤ちゃんの肌にも優しいものを選んであげると良いでしょう。

子どもの安全を守るという観点で、パーツが取れにくいもの・縫製がしっかりしているもの・赤ちゃん自身が持てるサイズのものを選んであげることも重要です。

ぬいぐるみの中にはボタンや小さな飾りがついているものがありますが、子どもが噛んだり舐めたりして取れたときに誤飲・窒息に繋がってしまう恐れがあります。刺繍の装飾であれば、そのような心配もないので安心ですね。

また子どもは力加減をするのが難しいので、遊んでいるときに簡単にほつれて中の綿が出てきてしまうような作りだと、長持ちしないことはもちろん誤飲の危険性が高くなります。

万が一、赤ちゃんの顔に覆ってしまったときに窒息の危険が少ない素材(凹凸がない・低反発ではないなど)も考慮して選んであげましょう。

そして、赤ちゃん自身が持てるサイズ感と重さのぬいぐるみがおすすめです。あまりに大きく重量があるものだと、ふとしたきっかけで鼻や口まわりが覆われて息ができなくなってしまう可能性があります。片手で持てるようなサイズであれば、持ち運びもしやすく抱きしめられる大きさのため、子どもの安心感も満たしてあげられますね。

ぬいぐるみを清潔に保つ

子どもがぬいぐるみを気に入って、常に持っていたり外でも連れて歩いたりする場合は、よだれや汗、たべかすなどが思っている以上に付着します。かなり早いスピードで汚れてしまうため、気づいたら常に雑菌がついたぬいぐるみを側に置いていた、ということになりかねません。

また、子どもはなんでもすぐ口に入れてしまう癖があるため、衛生的にも良くありません。

汚れたぬいぐるみは喘息やアレルギーの原因にもなってしまうため、定期的に洗濯・しっかりと乾燥を行い、清潔に保つ必要があります。

そのために、洗濯がしやすいぬいぐるみを選ぶことをおすすめします。毛が長いものや綿が多く詰まっているもの、複雑な作りのものは、こまめな洗濯にはあまり向いていません。ぬいぐるみを洗濯するときは型崩れの心配があるので基本手洗いになりますが、ご両親の負担を減らすために洗濯機で気軽に洗えるものを選べるとさらに良いかもしれませんね。

ただし、子どもから離してぬいぐるみを洗おうとすると嫌がることもありますよね。

そんなときは「お風呂に入れてあげよう!」と、子どもに自分で持たせて入浴時に一緒に洗ってあげましょう。素材にもよりますが、お風呂で手洗い・脱水・自然乾燥でも十分清潔にすることが可能です。

ぬいぐるみを増やしすぎない

持ち主の運気を下げる原因とならないように、古くなったぬいぐるみは大切にしてもらえる人に譲ったり寄付したり手放していくことで、ぬいぐるみを増やしすぎないようにしましょう。

可愛いぬいぐるみは、ついつい増えすぎてしまうことがあるかと思います。収納に困って整理しようと試みても、お気に入りのぬいぐるみやプレゼントでもらったものは中々捨てづらいですよね。

しかし、風水的にはぬいぐるみが多く存在することで、空間内のエネルギーのバランスが崩れてしまうとも言われています。多くのぬいぐるみが集まっていると、それぞれの良いエネルギーが互いに干渉し合って、混沌とした状態を生み出すと考えられているのです。

依存度が高くなりすぎないように気をつける

子どもがあまりにぬいぐるみに執着をしてしまうと、ぬいぐるみが居ないと不安を感じるようになり、どんなときでも手放せなくなってしまう可能性があります。

ぬいぐるみには、情緒を安定させて自立を促す効果があるとはいえ、過度に依存しないように気を配ってください。ご両親からの愛情も伝えつつ、安心感やリラックスした気持ちを保つための相棒として、ぬいぐるみを子どもの側に置いてあげるとよいかもしれませんね。

まとめ

ぬいぐるみは、ストレスを緩和し安心感を与えて睡眠をサポートしたり、子どもの社会性や自立心を育てて成長を促したりする効果がとても高いです。一緒に寝るときの注意点さえ気をつけておけば、大人にも子どもにも良い影響を与えてくれるお守りのような存在になってくれそうですね。

この記事で紹介したポイントを参考に、是非上手にぬいぐるみを活用してみてください。